究極の写真整理方法・写真整理術 (第1回)
皆さんは思い出のこもったプリント写真をどんな方法で整理していますか?
いや、全然整理できていない。
でも写真をどこかに保管していますよね。
菓子箱派? アルバム派?
写真が棚に、押入れに、ロッカーにしまったままになっていませんか?
このままでは、モノクロ写真はセピア色に、カラー写真は色があせて、どんどん変色が進んでしまいます!
ここでは、変色を防ぐための写真の管理方法の基本をお教えします。
モノクロ写真の退色
モノクロ写真がセピア色になる理由は、プリント写真の制作工程に原因があります。
露光:印画紙にネガを投影する工程です。
現像:現像液(主成分はモノール、ハイドロキノンな
ど)に浸して像を浮かび上がらせます。
停止:停止液(弱酸性液)につけてこれ以上の現像を
止めます。
定着:定着液(ハイポ)で像を定着させます。
この後水洗、乾燥して制作完了です。
各液が古かったり、水洗がきれいな水でなかったり、不十分だったりするとより早く退色(セピア色)になってしまいます。
これらがきちんと処理されていても退色はじわじわと進んでしまいます。
カラー写真の退色
カラー写真はどうでしょうか?
カラー写真の退色は主に保存環境によるとされています。
紫外線による光退色(緑ががる)
主に水分による退色(赤紫色)
保護シート付のアルバムで何年も開かずに置かれた場
合の、無酸素退色(オレンジ色)
などが起こります。
ですので、直射日光のみならず蛍光灯の光や湿気をさけ、風通しの良い冷暗所など保存環境を管理する必要があります。
それでも、写真の退色のスピードが遅くなるだけで、いずれ写真が退色してしまうのは避けられません。
注)プリント写真は印画紙表面に銀の塩素化合物を塗り込んであるので、銀塩写真と言われます。
究極の写真整理方法・写真整理術って?
ここで、とっておきの方法をお教えしましょう。
写真が退色してしまう前に、スキャンして、デジタル化、データ化してしまうことです。
いったん写真をデジタル化してしまえば、永久にその色は保存されます。
写真データの色調を補正することは今でもできますし、
モノクロ写真のデータのカラー化も、近い将来、簡単にできるようになるかもしれません。
写真をスキャンし、写真をデジタル化、データ化すること、これが究極の「写真保管方法」だと思います。
そして、いったんデータ化しておけば、「写真整理」も、プリント写真に比べて段違いに簡単に行う事ができます。
この講座では、皆さんがお持ちの古い写真、懐かしい写真、家族写真、育児写真、旅行写真、結婚式その他のイベント写真など、思い出のこもった写真のデジタル化による「写真整理方法」「写真整理術」をわかりやすくご説明していきます。